本屋に行ったら、大好きな作家さんの新作が出ていた。
作家さんの名前は「吉田秋生」さん。
新作のタイトルは「海街diary〜蝉時雨のやむ頃」。
舞台は「鎌倉」。吉田さんの他の作品の中でも気に入っている「ラヴァーズ・キス」でも舞台になった場所。作品もどことなく「ラヴァーズ〜」のパラレルのように感じてしまう。
今回は、鎌倉の一軒家で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の生活の中の出来事。
使い古された表現で恥ずかしくなってしまうが、この作品にはリアルな感覚がある。
なぜだろう?
登場人物たちの世界に自分を置いてみると、
「おいらなら、なんて言葉を口にするだろう…?」
「おいらならどういう行動に出るだろう?」
そんなことを何気に思ってしまう。
内容を自分の足りない文章力で書き綴っても、なんの足しにもならないけど、
引き込まれた場面の活字だけ書き写す。吉田さんが彼女たちに語らせた言葉たちは
おいらの心に突き刺さったり、涙で濡らしたりする。
―――――――――
「おとなのするべきことを子供に肩がわりさせてはいけないと思います
私の勤務している病院の小児病棟にはいわゆる難病といわれている子が大ぜいいます
そういう子は例外なくいい子でしっかりしてます
なぜだかわかりますか?
厳しい闘病が彼らが子供でいることを許さないからです
子供であることを奪われた子供ほど哀しいものはありません」
―――――――――
幸 「時間ある?」
すず 「え? あ はい」
幸 「この町であなたが 一番好きな 場所ってどこ?」
〜〜〜
幸 「あ」
千佳 「わあ…」
佳乃・千佳 「すごーーい 町が見わたせるんだ」
すず 「お父さんもこの場所がとても好きだったんです」
佳乃 「ねえ なんか鎌倉に似てない?」
千佳 「うん! あたしもそう思った
あの山の向こうに海が見えたら鎌倉だよね」
佳乃 「わあー なんかなつかしい感じ」
すず 「……」
幸 「すずちゃん
大変だったでしょう ありがとうね
あなたがお父さんのお世話してくれたんでしょう?
お父さん きっと喜んでると思うわ
ほんとにありがとう」
――降るような 蝉の声も かき消すことが できないほど
すずちゃんの泣き声は 激しかった
この子はこの夏 何度ここで 涙を流したんだろう
もう助からない お父さんと
ずっとひとりで 向きあってきたんだ

巻末に舞台になった場所を紹介している鎌倉マップが載っている。
春になったら鎌倉に行ってみようか・・・。
- 2008/01/28(月) 02:30:56|
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